b型肝炎ワクチンの必要性を考えよう

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b型肝炎になって訴訟を起こしているというニュースもしばしば見かけられるようになりました。自分もb型肝炎になってしまうかもしれないと気にかける人もいるでしょう。インフルエンザのようにワクチンを摂取すればb型肝炎にも悩まされずに済むのではないかと考えるかもしれません。

b型肝炎ワクチンについて正しい知識を手に入れておきましょう。

ワクチンとはそもそも何か

ワクチンを接種しておけば病気にならないと考えている人もいるでしょう。インフルエンザ対策として毎年ワクチンを使っている人も大勢いますが、b型肝炎ワクチンについて理解するためにはワクチンとはそもそも何かを理解することが必要です。

ワクチンとは主にウイルスに対する感染を予防するための手段として、無毒化されたウイルスの一部を体内に入れることで免疫を獲得する方法です。あるいはそのために体内に入れるものをワクチンと言います。人はもともと外敵に対して抵抗する能力を持っています。

その中でも迅速で強力なものが獲得免疫と呼ばれるもので、一度リスクにさらされた経験のある外敵を免疫細胞が記憶しておき、また同じ外敵が入ってきたときに速やかに排除する機構です。獲得免疫は抗原抗体反応と呼ばれるメカニズムで稼働します。

これは外敵が持っている特徴的な部分を抗原として免疫細胞が認識して記憶を作り、その抗原が入ってきたときに特異的に作用する抗体を大量に作り出して排除するというものです。この抗原に当たるものを無毒化した上で体内に入れ、獲得免疫を予め作っておくのがワクチンを接種する意味です。

ウイルスが持っている抗原はそれぞれ異なるので、b型肝炎を予防するためにはb型肝炎ウイルスに対して作られたワクチンを接種しなければなりません。そして、抗原に触れる経験をして獲得免疫ができると、ウイルスが入ってきたときに速やかに排除してくれます。

ウイルスは体内に入ったとしてもすぐに感染を成立させるわけではないので、感染する前に除去してしまえば問題はありません。体内にウイルスがいるだけのキャリアの状態でウイルスを排除し、病気を発症させないようにすることができるのがワクチンの効果です。

b型肝炎についても二種類のワクチンが作られて世界中で利用されています。接種しておけばb型肝炎を恐れる必要はほとんどなくなるでしょう。しかし、本当に自分が接種する必要があるのかはよく考えた方が良いのも確かです。

ワクチンの接種は予防医療に含まれるため、日本では原則として保険適用外になります。お金の負担がそれなりに大きいということも念頭に置いて、必要なら医療機関を受診して接種を受けるというのが無難な考え方でしょう。

b型肝炎の感染経路を知っておこう

b型肝炎ワクチンの接種が必要かどうかを考える上で知っておきたいのがb型肝炎の感染経路です。b型肝炎は水平感染と垂直感染が起こることが知られていますが、その媒体となるのは基本的には血液です。

b型肝炎ウイルスのキャリアの血液中にはb型肝炎ウイルスがいて、その血液に触れたものを血管の中に入れてしまった人が感染するリスクがあります。わかりやすいのは母子感染で、母と子供の血管がつながっている影響で母がキャリアなら子供もキャリアになってしまうでしょう。

別のケースとしてキャリアの人が切り傷などを作ってしまい、その治療をした人が手先に傷を負っている状況で素手で手当てをしてしまうとb型肝炎ウイルスがその傷口から入る可能性があります。基本的には血液が出るような場所同士が液体を介してつながると感染リスクがあると考えれば問題ありません。

しばしば指摘されるのが口移しで、口の中には傷があることが多く、食べ物や飲み物の中にb型肝炎ウイルスが入ってしまい、口移しした先の人も傷を持っていると感染するリスクがあります。b型肝炎ウイルスは血液感染が基本なのでインフルエンザウイルスのように飛沫感染をすることはありません。

怪我さえしていなければb型肝炎のキャリアの血液に手で触れても大丈夫で、逆に自分が怪我をして出血しているときにb型肝炎のキャリアの人に手当てをしてもらっても、その人が傷口を持っていなければ問題はないでしょう。

このような感染経路を考えると、自分がb型肝炎ワクチンを接種した方が良いかどうかを判断しやすくなります。

b型肝炎の治療はライフスタイルに合わせて選択しよう

受けた方が良いかどうかを判断しよう

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b型肝炎ウイルスのキャリアやb型肝炎の患者と日常的に接する可能性がある人は血液に触れるリスクも高くなります。一緒に生活しているとふとしたときに触れてしまって感染する可能性はあるのでワクチンを接種しておいた方が良いでしょう。

母子感染のリスクがある子供は特にb型肝炎ワクチンを接種しておいた方が良いとされています。発症前にワクチンを接種しておくことで獲得免疫ができればb型肝炎にはならずに済む可能性もあるのです。また、身の回りにはb型肝炎のキャリアも患者もいなくても、医療に従事する場合にはワクチンの接種を検討した方が良いかもしれません。

特に消化器内科や消化器外科などの肝臓の疾患を専門領域の一つとして取り扱っている現場で働いているときには、患者がb型肝炎だったと後からわかることもあります。うっかり感染してしまわないようにするためにも、予めb型肝炎ワクチンで免疫を獲得しておくのが無難です。

b型肝炎のキャリアといわれたら

ユニバーサルワクチネーションとは

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血液感染だという点からインフルエンザのように簡単に流行するものではないものの、b型肝炎ウイルスへの感染は日常生活を通して広まるリスクはあります。

そのため、世界的には積極的にb型肝炎ワクチンの接種を行う傾向が生まれてきています。関連:B型肝炎弁護士

世界180カ国以上でユニバーサルワクチネーションが行われるようになりました。ユニバーサルワクチネーションとは国民全員がワクチンの接種を受けることで、新生児や乳幼児、小学生の段階で接種を受けるというのが一般的です。

日本では0歳児を対象とする定期接種が開始された段階にあり、2016年10月以降に生まれた子供の場合には接種しているかもしれません。

しかし、まだユニバーサルワクチネーションには程遠い状況があります。乳幼児期になっている子供が接種したいというときや成人になってから仕事の都合で接種しようというときには全額を負担しなければなりません。

b型肝炎とは?検査や治療法について

どんな形でワクチンを接種するのか

b型肝炎ワクチンは三回に分けて接種する仕組みになっています。最初の接種から1ヶ月後、6ヶ月後に接種をした上で、免疫を獲得できたかどうかを確認するというのが流れです。そして、免疫が獲得されていなかったら再度実施するという形で実施されています。